仕事から帰ってきた麻緒ちゃん。
すぐに洋服を着替えて、車に乗り込みました。
今日はデートです。
お相手はエカル君。
前に彼がお店に来て以来、麻緒ちゃんが頻繁にハートを飛ばしていたので、電話で仲良くさせました。
手をつないで、初めてのデートにしてはなかなかいいムード。
まずはお食事です。
支配人を待っている間も見つめあう二人。
(エカル君の前髪、もう少しぱっつり切りたいなぁ)
(麻緒ちゃん、後ろ髪が変な方向にはねてるけど、言ったほうがいいのかなぁ)
そして席に着いた二人。
「実はさ。俺も美容院やってるんだよね」
「ええーっ!?」
「じゃあ、この間は敵地調査に来たってわけー?」
「そゆこと。でも、君のスタイリングの腕前を見て、安心したよ」
「むー……」
サボテンサロン、ピンチ?
「でも、エカル君のお店はブルーウォーター村にあるんでしょ。住み分けとかできるんじゃないかな」
なぜか下手に出る麻緒ちゃん。
「あ、そだ。私の一口食べてみる?」
「いいの?」
話の流れを変える麻緒ちゃん。
初めてのデートでいろいろ気が張ってるようです。
「んー、うまい!」
「よ、よかったー」
(しまった! 私また早く食べすぎちゃった!)
相変わらずの早食い。
食事のペースをあわせるのも大変です。
その後、外のカフェで食後のコーヒーにしたのですが、コーヒーを飲み干すなりエカル君は帰ってしまいました。
あちゃー。恐らく便意ゲージが下がりすぎたのが敗因か。
麻緒ちゃん残念。最初のデートでは初キスならず?
仕方なしにカフェを後にした麻緒ちゃん。
このまま帰るのもすっきりしないので、「地下室0のナイトクラブ」へいくことに。
すると、偶然エカル君と遭遇!
君、帰るって言ってこんなところをうろついていたのかい。
麻緒ちゃん、これはもう運命と思うしかありません。
すかさずエカル君を呼び止めて……、
ファーストキス。
なんか、エカル君のほうが緊張している感じですが。
その後、二人きりになれるのは車の中、と気がついた麻緒ちゃん。
エカル君を引っ張り込んで、しばしおしゃべり。
そして、プリーザントビューのはずれにある教会までドライブでやってきました。
やってきたのは翼さんのお墓。
麻緒ちゃん、おじいちゃんに彼氏を見せに来たのです。
静かな墓地で二人っきり……。
ではないですか。
思いっきり見られてます。
その後は教会の中でまたまたおしゃべりです。
「私もいつかこんなところで結婚式をやってみたいな」
「ふーん」
さて、デートを終えてうちに帰ってきた麻緒ちゃん。
早速今日のことを日記にしたためます。
でも、誰だ。その男は。
「ダウンタウンには吸血鬼もいた……と」
「サロンで失敗メイクをしちゃったルカさんも、まだあんな顔でうろついていた……と」
麻緒ちゃん、エカル君のことは書かないの!?
「日記を書く」って行動、謎です。
麻緒ちゃんがデートをした翌朝です。
いつもの朝食。
「ねえねえ、弘樹君。私ってきれいになった!?」
「は? 昨日と変わんないけど」
「恋をするときれいになるって言うじゃない!」
「バッカじゃねぇの」
恋愛には冷めてるロマンス願望の弘樹君。
ところが食後。
「うえ、なんか気持ち悪い……」
調子が変です。
その日は何とか仕事に行きましたが、帰ってくるなりこの始末。
「お姉ちゃん、そんなところで寝てると風邪引くよ」
「うーん……」
そしてその晩、ぽっこりおなかが膨らみました。
「素直……」
「お姉ちゃ……あっ!」
弘樹君もやってきました。
「……昨日が初デートって言ってたっけ」
「……うん。色々、がんばりすぎちゃった……」
「どうしようか」
「俺に言われても……。とりあえず、相手に連絡してみ。それからだろ」
ということで、エカル君を呼んだ麻緒ちゃん。
「どどどどどうしよーう!」
「お、落ち着いて!」
しかし妊娠して体力の減りが早い麻緒ちゃん。
そこで疲れてベッドにもぐりこんでしまいました。
不安そうな寝顔です。
さてエカル君ですが……。
(まいったなー。俺、付き合ってる人いるのになあ……)
実は二股ですか。おい。
(あっ!)
考えていたら、いつの間にか見つめられてました。
どうもこの二人、相性がよくないようです。
エカル君、何を思ったのか素直君に対して「不快なことをする」を発動!
「ここに何かついてますよ」
「え?」
ピン!
「ふが!」
さあ、素直君、やっぱり泣くのか怒るのか!
と思ったら。
「ご、ごめんね。僕何か君の気に障るようなことした?」
素直君、「謝る」を発動!
……なんていい子なんだ。
でも、卑屈だぞ。
まだ夜が明けきらないうちに目を覚ました麻緒ちゃん。
「そうだ! ママに電話してみよう!」
「あー……。でも、突然こんなこと話したら、びっくりさせちゃうよなぁ」
いや、全然驚かないと思いますよ。
あの麻美ちゃんですから。
「あ、ママ? 実はね、私妊娠したみたいなの」
(えっ? 本当!?)
「私まだ結婚もしてないのに。ど、どうすればいいのかな……」
(孫!)
「えっ?」
(孫に会いたい!)
「ママー! まじめに聞いてよぉ~」
そうこうしてるうちに、その日の晩、また一段とお腹が大きくなりました。
「ママだって、素直と麻耶は一人で産んだんだもんね。私もできるよね。弘樹君や素直もいることだし、サボ恵もいるし」
ところが翌日、麻緒ちゃんはエカル君に呼び出されました。
「うわー。大きなお腹だなー」
ものめずらしげに麻緒ちゃんのお腹をさするエカル君。
「話ってなあに?」
「うーん。実は俺さ、付き合ってる人がいるんだけど……」
「え、ちょっと!」
「ご注文なににしやっすかぁー?」
「あ……」
なぜかやたら明るいウェイターに話を中断させられる二人。
なんなんだ、そのポーズ。
「で、そっちが話つくまで、時間がほしいんだ」
「うん……」
「でも、一応さ……」
「こんなものを用意してみましたー」
「!?」
「本当!? 本当にもらっていいの?」
「うん。その方が麻緒ちゃんも安心するだろう?」
「うわー。うれしいなー」
「ごめんな。俺、麻緒ちゃんの青春、一晩で終わらせたみたいで」
「君たち、夜行バスの旅にロマンを感じないか?」
なぜか二人の会話に混じってくる隣席の男。
何度か邪魔が入ったものの、食事を終えた二人。
妊婦の体力を気遣って、今日のデートはこれで終わりです。
「パパでちゅよー。早く出てきてねー」
「ふふ」
「産まれそうになったら、すぐに電話してくれな」
「うん。そうする」
麻緒ちゃん、よかったね。
麻緒ちゃん、素直君と談笑。
しかしいくらなんでもいきなりその話題は……マニアックすぎ。
「麻緒、もう寝たほうがいいんじゃないのか。体に障るぞ」
「うん。それがいいよ、お姉ちゃん」
「はーい」
弟たちの忠告にしぶしぶ従う麻緒ちゃん。
寝室に向かってよたよた歩いていく麻緒ちゃんを、心配げに見送る弟二人。
エカル君にもらった婚約指輪をしっかり握りしめて就寝。
翌朝。
今日はとうとう出産予定日です。
約束どおり、エカル君を呼び寄せました。
「いらっしゃーい! 今夜産まれるよー」
「うわあ。楽しみだなー!」
皆で夕ご飯。
なんだか関係ない人も一人混じっていますが、エカル君が連れてきた友達らしいです。
席が足りなくなった麻緒ちゃんだけ、今のソファーで食べてます。
さて、席がひとつ空いたので、皆に加わろうと麻緒ちゃんがダイニングテーブルに歩み寄ったときでした。
「き、きたっ!?」
「うそー!!? これ痛ぁーいぃぃ!!!」
陣痛です!
そこの三人、のんきに飯を食ってる場合じゃないですよ!
食事途中でエカル君があわてて立ち上がりました。
よ、よかった……。
「麻緒ちゃん! がんばれぇぇぇぇ!!!」
「おおおおお!!!!?」
こら、そこの弟二人。
サンダルの話で盛り上がってる状況じゃないって。
ぽこーん!
あっ! 産まれた!
「うわわ! 産まれた!」
あわてて立ち上がる素直君。
もう遅いって。
「ほーら、パパでちゅよー」
麻緒ちゃん、エカル君に赤ちゃんを渡して……?
「もういっちょいくよぉぉぉぉ!」
えっ?
ぽこーん
双子!?
大仕事を終えた麻緒ちゃんの、この誇らしげな顔!
肌の白いほうをサトル、ゴールドのほうを真治と命名。
しかし、双子とは予定外。
家そんなに広くないのに。
どうしよう。
って、エカル君!
サトルを床に放置しちゃだめだって!
「産まれたぞー! ひゅーひゅー!」
あ、それがしたかったのね。
サトル君はすぐに素直君が抱き上げてくれました。
よかった。
さっそくサトル君をあやす麻緒ちゃんですが……。
「ほら、高い高……」
げろ
「いやーん!!」
さっそく洗礼を受けた麻緒ちゃんです。
そして真治君は、知らない人に抱っこされてました。
無事に出産を終え、エカル君も身辺整理ができたようなので、いよいよ待ちに待った結婚式です。
式場に着いた二人。
さっそく、ゲストを呼び出しました。
あ、しまった。
翔君と美香ちゃんのフォーマルが花婿花嫁のままだった!
ゲストが全員到着するのを待っているうちに、枕たたき大会が始まる結婚式会場。
こんなところでやめなさいって。
さて、式が始まりました。
麻緒ちゃん、初めてのデートで間違いを犯したばっかりに、恋を楽しむまもなくこの日とあいなりました。
少々残念な気持ちもなくはないですが、今の幸せだってかけがえのないもの。
ってそこ!
もう式は始まってるんですが!
なに食ってるんですか。
孫あるいは姪の結婚式だってのに!
席の後ろのほうでは、なにやら弘君がうなっていました。
どうやら、エカル君が気に入らない様子。
花嫁の父ですからね。
そしてそれをとりなす麻美ちゃんと弘樹君。
決して、キックバックをやっている二人とそれを観戦している一人ではありません。
指輪交換。
「エカル君、素敵な家庭を築いていきましょうね」
「きっとそうなるよ」
そして、
誓いのキス。
さあパーティーだ!
と思った矢先に、爆音とともにヘリコプターが到着。
何事!?
どうやら麻緒ちゃんの仕事の送迎ヘリらしい。
何もこんな日にまでこなくても。
麻緒ちゃんには、仕事は休んでもらいましょう。
さて、麻緒ちゃんが仕事着に着替えてしまってますが、ケーキカットです。
「たべさせてあげるね」
「うん」
「はい、あーん……、あ、素直」
ちょ、麻緒ちゃん、よそ見してると……、
「もごっ、もが!」
「あっ、ごめーん」
「あはは! エカル君の顔ったら!」
「もごもご」
麻緒ちゃん、幸せそうで何よりです。
ウエディングケーキに群がる人々。
17、8人くらい呼んだんですが、こうしてみると余り人は多くないですね。
もうちょっと呼んでもよかったのかな。
弘樹君、こんなところでナンパはやめてください。
「はぐはぐ。このケーキおいしー!」
麻緒ちゃん、ここでもがっつき食い。
そして、そんな麻緒ちゃんに微笑みかけながら隣を歩き過ぎる弘君。
「あの麻緒が、結婚か……」
一人静かにケーキを食べる弘君。
月日のたつのは早いものですね。
弘君の中では、麻緒ちゃんはまだ子供のままだったのかもしれません。
皆それぞれ席について、パーティーらしくなってきました。
だから枕たたきはやめなさいと言ってるっちゅうに!
結婚式会場を提供してくれた聖夜君。
翔君にハートを飛ばしてますが。
やっぱり君はそっちの人だったのか。
さて、パーティーも終わりです。
麻緒ちゃん、式場の外に向かってダッシュ。
リムジンに乗り込んで新婚旅行です。
麻緒ちゃん、すごい座り方だな。
いってらっしゃい。
弘君も言葉少なに式場を後にしました。
(結婚……いいなぁ)
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