ある晩のこと、詩織さんが訪ねてきました。
「あ、詩織さんいらっしゃい。よかったら泊まって行きませんか」
透君、いきなりお泊りを誘いましたが、あっさり断られてしまいました。
まあいいんですけど。
せっかくのお客さんですから、夕飯を振舞うことにしました。
って、こういうときに限って火事ですか!
「あ、火力強すぎた!」
スプリンクラー作動。
台所が水浸しですが、どうにか火事はおさまりました。
スプリンクラーの消火活動のおかげで、台所の騒動は一切知らない詩織さん。
出されたお料理を澄ましてぱくり。
「にが……」
やっぱり。
透君、めげずに翌日も詩織さんをお家に呼びました。
「今日は泊まらせて貰おうかしら」
透君、これはチャンスです。
「じ、じつはお願いがあるんですけれど……」
「はい?」
「ぼ、僕と付き合ってくれないでしょうか」
「ええ、よろこんで」
ハートが来ました!
麻美ちゃんのお膳立てで、どうにかこの二人もお付き合いすることになりました。
その日の晩は、焦げてないちゃんとしたお食事をつくりました。
「透、今日のポークチョップはなかなかよ! はぐはぐ」
「なんか私までご馳走になっちゃって。がつがつ」
手前の二人の食いっぷりが汚いですが、気にしない方向で。
邪魔者は、さっさと食事を終えてどこかに行っちゃいました。
「麻美さんたら、相変わらずのはや食いなんですね」
「……恥ずかしいです」
その後の透君、シャワーを浴びながらぼんやり。
(付き合ってもらえることになったけど、これからどうしたらいいんだろ……)
透君、女の子と付き合うのは初めてです。
誰に手ほどきをしてもらうこともなく、それでも頭の中は詩織さんのことでいっぱいで。
今晩は詩織さんはお泊りしてくれるので、話す時間はいっぱいあります。
「あ、あの、詩織さん……」
「あ、透さん、ビリヤード一緒にやります?」
「いえ。あの、今朝のことのすぐ後でなんなんですが……、実は……」
「ぼ、僕と結婚してください!」
「!?」
いきなりプロポーズですかい。
それは詩織さんも驚きます。
「まあ! 私達お会いしたばかりですのに! でも、……うれしい!」
会ったばかりでこんなの貰って、後悔しないんでしょうかね。
透君、おとなしい性格に似合わず電撃婚約です。
「あ、姉ちゃん。僕、昨日の晩プロポーズしたから……」
「……はやっ!」
さすがの麻美ちゃんもびっくり、
その麻美ちゃんですが、朝ごはんの後……。
お腹がおっきくなりました。
「麻美ちゃん、元気にしてた? 麻緒ちゃんも元気にしてるよ!」
「海斗君! 訪ねて来てくれて嬉しいわ!」
「え、麻美ちゃんそのお腹……」
「えへ。またできちゃった」
また、じゃありません!
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