前夜泊まっていった弘君、朝暗いうちにそっとかえって行きました。
夜が明けて、麻美ちゃん。
「おええー。気持ちわるー……」
おめでたです。
(どうなんだろう。今度の子どもは、パパと一緒に暮らすことになるのかしら……)
そう考えながらも、結婚の二文字は決して思い浮かばない麻美ちゃんです。
一方で仲睦まじいこの夫婦。
ともに「院長になる」という生涯願望を達成してからは、ほぼフリーウィルで過ごさせているのですが、本当に仲がいいです。
この夫婦。
さて、麻美ちゃんのお腹。
大きくなりましたよ。
詩織さんは麻美ちゃん達よりちょっと年上だったんですが、老年期の誕生日はそろって迎えたいので、ちょいと寿命操作をば。
「子ども達が大学に行って、この家も静かになりましたわね」
「そうだな、ちょっとさみしいかな」
「あらー。そのうちこの子が生まれるわよー」
「そうしたら、また賑やかになるなぁ」
夫婦で熱唱!
本当に仲がいいね!
麻美ちゃん、老年期を前にして、今の若い姿を絵に残すことにしました。
まずは透君の肖像画です。
そしてある晩のこと。
「いたぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
陣痛が来ました!
「姉ちゃん! お、お、落ち着いてー!!」
「深呼吸です、お姉さま、深呼吸!」
「できないよおおおおいたああああ!!!」
麻美ちゃん、出産は四度目のはずですが。
ぽっこーん
かわいい女の子が生まれました!
弘美ちゃんです!
「きゃー! このこ私似だー」
こりゃあ、麻美ちゃんと同じ顔ですよ。というか、麻緒ちゃんと同じですよ!
麻美ちゃんの遺伝子強し。
これで少なくとも子ども達全員、麻美ちゃんと同じ目元を持っていることになります。
「姉ちゃん、ご苦労様」
「お姉さまお疲れです」
「ありがと」
そして夫婦そろって
「眠たいよー」
真夜中に叩き起こされましたもんね。
「弘美ちゃーん。今度パパを呼びまちょーねー」
「うわー。懐かしいなー! 赤ちゃんだー」
「たー」
「本当に姉ちゃんそっくりだなー。弘美ちゃんは美人になるぞー」
透君、ひさしぶりでも赤ちゃんの扱いに迷いがありません。
「あー……。この子も姉ちゃん一人で育てるつもりなのかなー……」
ちょっと心配な透君です。
三人の肖像画も完成しました。
老年期まであとわずかです。
大学を卒業した翔君。
早くも今日は結婚式です。
「美里さん、翔を末永くよろしくね」
「こちらこそ」
翼さんと悠子さんもやってきました。
さて早速式なんですが……。
なぜかお客さんは皆家の中に入ってしまい、参列者はたまたま通りかかった郵便屋さんだけとなってしまいました。
幸せだから、まあいいか。
指輪交換です。
あっ、ようやく透君が出てきてくれましたね。
そしてケーキカット。
「はい、あーんして」
「あーん」
美里さん、豪快にケーキを手づかみです。
「もごっむぐっ。そんなにたくさん入らないよー」
「あははっ。翔君の顔面白ーい!」
幸せな二人です。
皆さん、ケーキだけは食べに出てきてくれました。
本当にこのお客さんたち、式にも出席せず何しに来たんでしょう。
新郎新婦は式が終わるなり枕たたき。
まだまだ学生気分が抜けないようです。
「翔、おめでとう。幸せにね」
「透兄ちゃん、ありがとう」
大学時代の友達もぞくぞく集まってくれました。
「翔、美里、おめでとー!」
ちなみにこの二人、まだラブラブだったりします……。
真理奈ちゃん、うしろでお兄ちゃんが悲鳴を上げてますよ。
「真理奈ー! 恥ずかしいから人前でそんなことしないでくれぇぇ!!」
仲良し真理奈ちゃんとエアリちゃん。
夕ご飯の席も隣同士です。
……本当に。
この二人もくっつけた方がいいんでしょうかねぇ。
翔君と美里さん、その日の晩は、二人仲良くならんで眠りましたとさ。
さて、翔君に息子ができました。
名前は空です。
空君、お母さん似ですね。
そして成長……。
なぜにピンクのタキシード。
翔君、久しぶりに美香ちゃんと会ってカラオケです。
美香ちゃんはポテトチップスを一枚一枚つまんで食べる人。
翔君は何枚も一気にほおばる人。
それぞれお父さんお母さんに似てるんですね。
ちなみに美里さんは翔君と同じ食べ方です。
と言うことは空君、やっぱりほおばる人になるんだろうなぁ。
ぶぁりぼりさくさく
「うまい」
さて、翔君の第二子は女の子。
名前は美央ちゃん。
これで四人家族になりました。
子供たちが大きくなったら、バンドが組めますね。
美里さんの夢もかないそうです。
空君さらに成長。
やっぱり美里さん似でしたね。
「おばあちゃん、僕大きくなったらミサイルに乗って宇宙に行きたいな」
「ミサイルはやめなさい。スペースシャトルにしなさい」
「透叔父さん、僕大きくなったら大学で優等生名簿に載りたいな」
「じゃあ、今からいっぱい勉強しないとね」
空君、大きくなったらやりたいことがたくさんあるみたいです。
「お前も人の親になったんだなー」
「なんだよ兄ちゃん。突然しみじみと」
あの翔君がもう二児の父です。
小さい頃の姿を思い出すと、ちょっと信じられませんね。
美央ちゃん成長。
この子も美里さん似でした。
ちょっと頬と口のジョイントがヤバいような気が……。
空君のときもそうだったけど。
さて、美里さんの弟、ファルク君のことを忘れちゃいけません。
大学でも恋に縁がなかった彼、お金をためて、出会いサービスにブラインドデートを頼みました。
べち
「こんなん出ましたけど」
……害虫駆除業者の人じゃん!
そこへ運悪く、エアリちゃんが通りかかりました。
ものすごいタイミングです。
「ちょっとファルク! 何やってんのよ!」
「この女っ垂らし!」
ばっちーん!
エアリちゃん、あなたには真理奈ちゃんがいるでしょうが!
気を取り直して、害虫駆除の人ではあれなので、別の人を頼むことにしました。
今度の人は普通の人っぽそう。
よかった。
「あの人とのお付き合いを進めようかな……」
ファルク君、ようやく新しい人生が始まったばかりです。
弘君、相変わらず女の子をくどく日々。
麻緒ちゃんが麻美ちゃんの家へ行ってから、またしても悪い虫が騒ぎ出したようで。
少なくとも、麻緒ちゃんがいなくなって寂しがってはいない様子。
どこまでも能天気な弘君です。
「もっとこっちへ来なよ」
「えー? 変なこと企んでるんじゃないのー」
さて、今日は海里君の誕生日。
皆でお祝いです。
海里君成長。
これは、久美ちゃん似ですかね。
そして弘君はお祝いもそこそこに、もう次の女の子を招待していました。
手が早すぎです。
「さー海里、叔父さんとぽちゃぽちゃにはいろーなー」
ところで圭司君ですが……、
一応彼女がいます。
これ以上聡君たちの子孫を繁栄させても困るので、圭司君は独身を貫いてもらおうと思っていたのですが、
圭氏君、願望を見るに彼女のことが好きで好きでたまらない様子なのです。
「サウス~」
「うふっ。圭司ったら甘えんぼさん」
これを見てると、もういいよ結婚しちゃえって気になってきましたよ。
で、お相手のサウスさんと同居するに当たり、彼女の願望をロマンスから家族に変えていただきました。
せっかく一緒になっても、浮気などされたら圭司君がかわいそうですから。
さて、一方の久美ちゃんは、毎日ゲーム三昧で育児を放置気味。
もっと子どもを構ってあげようよ!
それでも……、女の人を口説いている真っ最中の弘君。
「あー。なんか居間で海里の泣き声がきこえる……。しゃあないな……」
「ほーら、しーしーだろ、しーしー」
「うん!」
海里君の面倒をよく見てくれる人がいるので安心。
なんか、いっぱいお客さんが来ていますが。
「海里ー、ただいまー」
「パパー!」
ほーら、お客さんにまぎれて海斗君も帰ってきてくれましたよ。
その日の晩、圭司君はサウスさんと一緒に眠りました。
圭司君、とても幸せそうです。
よかったね。
(なんか向こうの方で圭司が誰かに電話してる……)
やたら広い堀川家のリビングダイニング。
「あーだからさー、宇宙に味噌汁はやばいんじゃねーの? ワカメとかさー」
宇宙飛行士になって以来、自宅からすでに宇宙服で出勤する圭司君。
そんなにうれしいのか、宇宙飛行士が。
恋人のサウスさんも一緒に住んで、幸せな毎日です。
幸せすぎて、サウスさんのお腹がぽっこり。
それでもDJボックスではじける妊婦サウスさん。
パワフルです。
(うるちゃくて眠れないよー)
居間にベビーベッドを置いたのはまずかったかしら。
久美ちゃんの音痴な歌まで騒音に加わりました。
海里君、あわれ。
遊んだらお腹が空いたらしい、サウスさん。
そんな騒音の中、海里君ついに成長。
あっ!!
砂時計が真っ赤ー!!!?
悪く成長してしまいました!
やっぱり久美ちゃんの歌が原因か!?
海里君……。ごめんよ。
口直しに、歌のうまい弘君と圭司君にデュエットしてもらいました。
本当に上手。
聞いてよかった。
「でもなんで俺がお前と歌わなきゃいけないんだ」
「え? なんで。いいじゃん」
圭司君はうれしそうですが。
弘君、さっさと女の子のところに行ってしまいました。
彼はこんな風にほとんど毎日、女の子を家に呼んでいます。
さて、サウスさんに陣痛が来ました!
生まれたのは元気な男の子。
圭と名付けました。
お母さんの肌は遺伝しなかったな。ちょっと残念!
圭司君、大喜びです。
たまたま訪ねて来ていた翔君もお祝いしてくれました。
「うはー、これ俺の子どもかぁ~?」
君の子ですよ。
麻緒ちゃん、海里君と育ててきて、ついに圭司君も自分の子どもを腕に抱く日が来たのです。
「ねーねーパパ! 僕に弟ができたの? 僕お兄ちゃんになったのー?」
「ちょっと違うけど、ま、弟みたいなもんだよな」
「ははっ。赤ん坊がいると、やっぱ家の雰囲気が変わるな」
「とても賑やかで温かな家ね」
「俺達も子作りしますか」
「いやね、何言ってるの」
さて、圭司君。
「サウス、これ」
「婚約指輪!?」
「結婚指輪もやるよ……。で、いいよな。俺、結婚式なんてガラじゃないし……」
「うれしい……」
キッチンで結婚の誓いを交わした二人。
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