新しい生活が今日から始まります。
麻美ちゃんは古新聞のリサイクル。
透君は植木の刈り込みで、家の前をきれいに掃除します。
大家さんの旦那さんが亡くなってから、伸び放題荒れ放題になっていたようですね。
お墓の周りのひなげしにも水やり。
一仕事終えて、透君は病院へ出勤です。
「あー、僕うまくやっていけるかなー」
不安そうな顔をしています。
麻美ちゃんはシャワーを壊して、自主的に修理中。
「ついてないなーもう。これだから古い家は困るのよね」
ロマンス願望の麻美ちゃん。
早速大学時代のお友達を呼びました。
「ひさしぶり! 来てくれて嬉しいわ」
早速ハートがきてます。
今日から仕事に恋に、いっぱい頑張るつもりの麻美ちゃん。
新生活に期待を膨らませて、思わず大胆に迫ってしまいます。
「それじゃあ、元気でね!」
「え、え? もう? さっき来たばかりじゃ……」
麻美ちゃん、この次はファルク君を呼ぶ予定なんですよ。
仕事がない今日と言う日を有効活用しなくっちゃ。
そして大家さん、どうやら麻美ちゃんの絵を描いてくれているようです。
今日は透君、手術セットで練習です。
人形のお腹を切って、中に手を突っ込みます。
さてさて、何が出てくるかな……。
チーズバーガーが出ました。
しかもダブルで。
さて、お次は……。
なにやら脈打つものが出ましたよ!
そして緊急ランプが点灯!
えまーじぇんしー、心肺停止!!
あわてて中に戻す透君。
つか、手遅れじゃないですか?
人工蘇生を試みます。
まずは人工呼吸。
そして心肺蘇生。
透君、必死な顔をしています。
でも、緊急ランプはまだ消えません。
「あーもうっ! 起きてよ~」
ゆ、揺すり始めましたよ!
だめじゃん!
「いーきーかーえーれー!」
しまいには胸を叩きはじめました。
滅茶苦茶ですが、これで緊急ランプが消えました。蘇生成功?
ウソみたい……。
気を取り直して、また中から取り出します。
と、透君それ何?
気味の悪いものが出てきました。後ろにポイします。
「これで終わり」
チクチクとお腹を縫い合わせました。
さっき後ろに捨てたもの、入れなおさなくいいんでしょうか……。臓器っぽかったけど。
「手術成功です」
う、うそだ。
そしてまたしても、手術再開!
こんどは中から電話の子機が出てきたっす!
これには透君も驚きですか。
慌てて中に戻します……。
って、戻すもんじゃないだろ、それは!
さらに次は、チャッカマンが出てきました。
透君、これは後ろにポイしました。
次は殺虫スプレーが出てきました。
驚いてます。
が、どうも後ろにポイするものと慌ててお腹の中に戻すものとの判断の基準がいまいち分かりませぬ。
それにしても、四次元ポケットみたいなお腹ですね。
いろんな物が出てきて、見ててあきないです。
今度は何が出てきたんですか?
ジャガイモ?
「どーしよー。こんなのでてきたよー」
お墓の隣で手術練習をする透君でした。
おわり。
ある晩のこと。
いきなりですが、出ました。
透君!
ほらほら幽霊だよ! 願望に「幽霊を見る」があったでしょ!
「ん? なんか今からだの中を何かが透き通っていたような……」
透君、気がつきません。
「あれ、椅子が浮いてる……?」
透君、鈍すぎ。
「疲れてるのかな。今日は早めに寝ようかな」
透君、だから幽霊なんだってば!
プレイヤーだけが騒いでます。
誰も入っていないはずのお風呂があわ立ったりと、怪奇現象が続発しているというのに……。
透君、君、幽霊見たいんじゃなかったの?
「わ!! やっぱり浮いてる!?」
気づくの遅すぎ。
「やっぱり疲れてるんだ。早く寝ちゃおう……」
その晩、透君は怪奇現象に囲まれながらもついに幽霊を見ることはありませんでした。
霊感はあるのに、神経が鈍すぎて気がつかないという幸せなタイプのシムのようですね……。
一方の麻美ちゃん。
翌日には、またしても大学生の彼氏を招待していました。
麻美ちゃんも、ロマンス願望シムらしく、これからどんどん男の子を口説いていくつもりです。
が、ウフフを拒否られ麻美ちゃん情けないお顔。
二度目のトライで何とか2ウフフ完了です。1ウフフは弘君でしたね。
弘君に比べたら、麻美ちゃんまだまだ修行の足りないロマンス願望シム。
悠子ママには遠く及ばないとしても、弘君には対等に自慢できるくらいにはなりたい麻美ちゃんでした。
それにしても、透君が幽霊に会えなかったのがなんとも残念。
「姉ちゃんさぁ、最近よく食べるようになってない?」
「ふえ? 気のせいなんじゃない? がつがつ」
その時、台所に立っていた大家さんが火事を出しました!
「うわー! 燃えてるー!」
果敢に炎へ立ち向かう消防士さんの隣で、慌てる透君。
大家さんはさっさと避難してしまいました。
やっと火が消えたと思ったら、今度は麻美ちゃんが火を出しました!
火事多いな!
「すすすすすみません! さっきの消防士の人、まだ近くにいます!?」
慌てて消防に連絡をする麻美ちゃん。
まさか2連続で火事が出るなんて思いもよらず、透君はのんびり時計のネジなんぞを巻いています。
麻美ちゃんも、仕事で出かけて行きました。
火がまだ燃えてます……。
「何でこの家留守なんだよ! 火事出したのに、おかしいって!!」
消防士さんごめんなさい……。ご苦労さまでっす。
「やだあ、ホットケーキ焦がしたのだ~れ~?」
二階でお風呂に入っていた大家さんが台所に戻るころには、火事も消防士さんもきれいさっぱりいなくなっていましたとさ。
突然ですが、麻美ちゃん達引越しました。
SSを間違って消してしまったので文字だけのお知らせとなりますが、あれから大家さんが寿命で亡くなってしまったのです。
で、他人の家に住んでいても仕方がないので、新しく家を買って姉弟で入居した次第。
結構立派なお家です。
この間、麻美ちゃんはファルク君を呼んだり弘君を呼んだりと色々ありました。
「あ、なんか熱っぽい?」
新しいお家に引っ越したしょっぱなから、麻美ちゃんの体調が変です。
変だと思ったら、麻美ちゃん、お腹がおっきくなりました。
「姉ちゃん……。それ誰の子…?」
さすがの透君、姉の行動には慣れているとはいえ、今回はやっぱり引き気味。
「うーん。私としては弘君の子だと思うのよね。多分」
「多分じゃないよ。どうするの」
「とりあえず、産むわ」
「でも、二人じゃ面倒見切れないかもしれないよ、赤ちゃん」
「そうね。心配はそれね」
どうやら、「それ」以前の心配はないみたいです。二人とも。
麻美ちゃん、弘君を家に呼びました。
「麻美!? そ、その腹……」
「ってわけなの。多分、弘君の子よ」
「た、多分!?」
ロマンス願望は大変です。
弘君、放心状態。
「赤ちゃん……? 麻美の奴、あの腹は食いすぎなだけじゃあないのか?」
「俺の子かぁ……」
弘君、言葉すくなにかえって行きましたが、その頬はちょっぴりほころんでいました。
「姉ちゃん、あんまり無理するなよ。大事な体なんだから」
「ありがと。ところで次の一手、もうちょっと待ってくれない?」
「だめ」
なんともお気楽な姉弟。
そうこうするうちに、麻美ちゃんのお腹もずんずん大きくなっていきます。
これはもういつ生まれてもおかしくない状態。
「姉ちゃん、やっぱりベビーシッター雇った方がいいのかな」
「うん。ちょっと待って、電話だわ。あら、弘君? え、何。迎えに来るって?」
「麻美! 俺んち来て産め。そうしろ。なっ?」
「なんでー?」
「俺んち三人もいるだろ。昼は俺が家にいるし、夜は海斗と圭司がいるしさ。いつも誰かが家にいたら、麻美も安心して産めるじゃないか? この家じゃ、透しかいないだろ」
「あ、そうかも。じゃあ、弘君のうちに行ってもいい?」
「だからそうしろっていってるじゃん! ついでに、子どももしばらく預かってやるよ」
麻美ちゃん、こうして弘君の家で出産することになりました。
麻美ちゃんの出産は、こちらに続きます→「その他の人々」03
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