「パパ! 久しぶり。元気そうね! 浮気はしてない?」
麻緒ちゃんが家族を連れて訪ねてきました。
「ははっ、浮気なんかするわけないだろー。ママが怖いからな」
弘君、かわいい娘に会えて、とってもうれしそうです。
麻美ちゃんも、久しぶりに素直君に会って大喜び。
まあ、最近、素直君がロボットと婚約したと聞いて、心配でしょうがない気持ちもあるのですが。
さて、まだ夜も明けない早朝に、警察の人が突然家にやってきました。
何事かと驚いて出てきた弘君。
どうやら弘美ちゃんが夜遊びをしていて、補導されたようです。
「保護者の監督はどうなってるんですか!」
「どうもすみません」
「パパ……、ごめんなさい」
「だめじゃないか。もっとうまくやらないと」
弘君、叱りどころはそこですか?
日々は穏やかに流れていきます。
弘君と麻美ちゃんは、もう喧嘩したりしません。
いつも二人一緒に枕たたきをしたり、下品なジョークで盛り上がったりしています。
弘美ちゃんともずっと仲良し。
ティーンとはソファーに一緒に座っても、肩に手を乗せたりできないんですね。
ちょっと残念。
家族のキス。
思春期の娘とこんなことができちゃう弘君は、幸せ者です。
そんな弘君にもとうとうお迎えが。
ギターを演奏している弘美ちゃんにドラムを合わせようとしていた矢先のことでした。
「さあ、この天国名物『極楽ジュース』をあげましょう。天国行きの飛行機はもうすぐ出発ですよ」
「ほ、本当か!?」
「それじゃあな、麻美! 俺は先に行って待ってるぞ!」
こうして、弘君は永遠のバカンスに旅立って行きました。
後に残されたのは、充実した人生を象徴する、豪華な骨壷。
「パパ……。天国でも浮気したら許さないからね!」
「親父……」
涙をこらえる麻緒ちゃんと、放心状態の弘樹君。
できれば弘美ちゃんが大学を卒業するまで生きててほしかったのですが、仕方がありません。
時の流れは公平で残酷です。
「パパ……」
「麻美ちゃーん! 弘がいなくなったら、バンドもおしまいだよー」
「残念だわ。でも、またいつか再結成できる日が来るわよ」
今までずっと一緒だった兄弟がいなくなって悲しむ海斗君を、麻美ちゃんが慰めます。
「パパ……。私の大学生になった姿、見てほしかった……」
弘美ちゃん、泣きそうな顔になりながらも、大学へ行く手続きを済ませました。
もうちょっと十代を楽しんでほしかったのですが、やっぱり麻美ちゃんには彼女が大学を卒業するまで待っててほしいですから。
弘君から遺産をがっぽり頂戴したので、それで有意義な学生生活を送りましょうね。
こうして、麻美ちゃん達は残された時間を子供達と過ごすため、またそれぞれの家へと帰っていきました。
麻美ちゃんのその後は「続・平和な日常」へと続きます。
それでは、「平和な日常」はこのへんで本当におしまいです。
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