麻美ちゃんと弘君が、引っ越した理由。
それは、弘君達のバンド再結成のためでした。
それぞれに子育ての一段落したかつてのメンバーが、一つ屋根の下にそろいました!
キャンパスライフ第一期卒業生の皆です。
まずは聡君。
ギターの腕は衰えてはいませんでした!
圭司君。
彼は楽器を演奏しているときが一番かっこよく見えますね。
弘君。
あのプレイボーイだった学生時代から、ようやく今は麻美ちゃん一筋です。
麻美ちゃんとはよく喧嘩しましたねー。
海斗君。
ちょっと指の動きが鈍ってますか?
でも弾いているうちに昔の感覚が戻ってきますよ。
麻美ちゃん。
「昔は四人の演奏でよく踊ったものだわー」
今でも十分踊れますって。
透君。
「うわー、この曲なつかしー」
貧乏だった学生時代は、彼らの演奏でお金を集めたもんです。
(あー。なんかお腹すいてきたな)
あいかわらずマイペースな久美ちゃん。
素也君……は、皆から離れて一人外にいました。
あいかわらず、輪の中に入るのが苦手なんですね。
麻美ちゃんとも色々あったものの、いまでは別の女の人と結婚して幸せな家庭を築いています。
麻美ちゃんたち、これから毎日パーティーを開いて演奏することになるのです。
いつか皆にお迎えが来るその日まで。
「いい人生だったねぇ、素也君」
「これからもきっと楽しいよ」
そう、そうですね。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
おわり
麻美ちゃん、子犬を飼うことにしました。
なぜならば……、
弘美ちゃんが、「子犬を飼いたい飼いたい」とあんまりにも騒ぐので。
「ね、パパ。子犬がいると、この家ももっと賑やかになるわよ!」
「いいけど、ちゃんと世話するんだぞ」
「分かってるって!」
あ、そうそう。
弘美ちゃんも麻美ちゃん達と一緒に住むことになりました。
聡君のパートナー真由さんが亡くなって、人数に空きができたので。
子犬も、弘美ちゃんが気に入ったようです。
「ん~。かわいいね~」
子犬を頭にすりすり。
「んふんふ♪」
弘美ちゃん! 子犬が頭にめり込んでるって!!
弘美ちゃんの喜びようといったら、うっかり学校に行くのも忘れてしまうほどです。
おかげでA+だった成績が、Bまで落ちてしまいました。とほほ。
「んー、ちっこくってあったかくって、かわいいなぁ」
弘君も子犬をかわいがる。
さて、麻美ちゃんたち、身内を呼んでパーティーを開きました。
弘君、孫のサトル君とおしゃべりです。
「お前ちょっと見ない間に、もうこんなに大きくなったのかー」
「子供の成長は早いんだよ。おじいちゃん」
弘君の息子弘樹君も呼びました。
後姿しか写ってないけど。
一番手前にいるのは、圭志君の息子、圭君。
奥のオレンジの服のが、海斗君と久美ちゃんの息子、海里君です。
麻美ちゃんも孫の夏君とおしゃべり。
麻耶君の子供もこんなに大きくなりました。
さあ、聡君達の演奏が始まりました!
麻美ちゃん、わざわざ弘君の隣に行ってドラムの演奏をほめてます。
仲が良いですね。
「あれえ、この猫、もしかして音楽鑑賞してるぅ!?」
弘美ちゃん、びっくり。
皆が演奏しているところをカメラに収めました。
「じゃ、とるよー」
写真撮るほうがいい笑顔してませんか?
「これどうやって撮るの……?」
今度は麻美ちゃんがカメラマンですか。
カメラを恐る恐る触る麻美ちゃんを、不思議そうに見ている子犬ちゃん。
おや、今度はみんなの子供達が演奏を始めました。
皆意外とうまいです。
麻美ちゃんの次男麻耶君がギター。
素也君の義理の娘彩華ちゃんがドラム。
聡君の次男由紀夫君がベースです。
誰かピアノで入ってよー!
「にぎやかだわねぇ、弘君。学生時代を思い出すわ」
ダイニングで一休みする麻美ちゃん達。
「ああ、今が今までで一番楽しいのかもな」
仲間がいて、子供達がいて、孫までいて。
本当に今が一番充実しているのかもしれません。
「パパ! 久しぶり。元気そうね! 浮気はしてない?」
麻緒ちゃんが家族を連れて訪ねてきました。
「ははっ、浮気なんかするわけないだろー。ママが怖いからな」
弘君、かわいい娘に会えて、とってもうれしそうです。
麻美ちゃんも、久しぶりに素直君に会って大喜び。
まあ、最近、素直君がロボットと婚約したと聞いて、心配でしょうがない気持ちもあるのですが。
さて、まだ夜も明けない早朝に、警察の人が突然家にやってきました。
何事かと驚いて出てきた弘君。
どうやら弘美ちゃんが夜遊びをしていて、補導されたようです。
「保護者の監督はどうなってるんですか!」
「どうもすみません」
「パパ……、ごめんなさい」
「だめじゃないか。もっとうまくやらないと」
弘君、叱りどころはそこですか?
日々は穏やかに流れていきます。
弘君と麻美ちゃんは、もう喧嘩したりしません。
いつも二人一緒に枕たたきをしたり、下品なジョークで盛り上がったりしています。
弘美ちゃんともずっと仲良し。
ティーンとはソファーに一緒に座っても、肩に手を乗せたりできないんですね。
ちょっと残念。
家族のキス。
思春期の娘とこんなことができちゃう弘君は、幸せ者です。
そんな弘君にもとうとうお迎えが。
ギターを演奏している弘美ちゃんにドラムを合わせようとしていた矢先のことでした。
「さあ、この天国名物『極楽ジュース』をあげましょう。天国行きの飛行機はもうすぐ出発ですよ」
「ほ、本当か!?」
「それじゃあな、麻美! 俺は先に行って待ってるぞ!」
こうして、弘君は永遠のバカンスに旅立って行きました。
後に残されたのは、充実した人生を象徴する、豪華な骨壷。
「パパ……。天国でも浮気したら許さないからね!」
「親父……」
涙をこらえる麻緒ちゃんと、放心状態の弘樹君。
できれば弘美ちゃんが大学を卒業するまで生きててほしかったのですが、仕方がありません。
時の流れは公平で残酷です。
「パパ……」
「麻美ちゃーん! 弘がいなくなったら、バンドもおしまいだよー」
「残念だわ。でも、またいつか再結成できる日が来るわよ」
今までずっと一緒だった兄弟がいなくなって悲しむ海斗君を、麻美ちゃんが慰めます。
「パパ……。私の大学生になった姿、見てほしかった……」
弘美ちゃん、泣きそうな顔になりながらも、大学へ行く手続きを済ませました。
もうちょっと十代を楽しんでほしかったのですが、やっぱり麻美ちゃんには彼女が大学を卒業するまで待っててほしいですから。
弘君から遺産をがっぽり頂戴したので、それで有意義な学生生活を送りましょうね。
こうして、麻美ちゃん達は残された時間を子供達と過ごすため、またそれぞれの家へと帰っていきました。
麻美ちゃんのその後は「続・平和な日常」へと続きます。
それでは、「平和な日常」はこのへんで本当におしまいです。
The sims2プレイ環境
本体+キャンパス+ナイト+ショップ